不規則な生活が便秘の原因～自律神経が乱れる～

 

睡眠不足や夜型の生活など、不規則な生活が原因で、便秘を引き起こしていることがあります。

食べたものが便となるので、不規則な生活と便秘のつながりはなさそうに思えてしまいます。しかし排便には、自律神経と腸の神経が大きく関わっています。

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。通常は、活動するときには交感神経が働き、休むときには副交感神経が働くといったように、自律神経がバランスよく働きます。

副交感神経が働くと血管を拡張して血行がよくなり、腸の動きも良くなってぜん動運動が活発になります。

自律神経が乱れてバランスを崩すと、副交感神経の働きも悪くなり便秘を招いてしまうのです。

不規則な生活で自律神経が乱れる

朝起きると交感神経が上昇し、日中活動しているときには交感神経が働いています。交感神経が夕方に向けて下降すると、副交感神経が上昇して夜や睡眠時に働きます。

交感神経と副交感神経は、シーソーのような動きをしています。しかし、不規則な生活を続けていると、この自律神経のバランスが崩れてしまいます。

夜型で昼夜逆転の生活を送っていたり、夜遅くまで起きていると睡眠時間が短くなります。生活のリズムが乱れると、自律神経が乱れます。

不規則な生活を送っていると起床の時間が遅くなり、朝食も食べなくなって食事の時間がずれ、夜眠くならずに日中眠くなるなど、自律神経が乱れてしまうのです。

自律神経が乱れて痙攣性便秘になる

自律神経が乱れると、腸の動きをコントロールできなくなり、腸が痙攣を起こします。腸が痙攣を起こすとぜん動運動が激しくなりすぎてしまい、便がうまく送り出せなくて便秘になってしまうのです。

このように、自律神経の乱れによって起こる便秘を痙攣性便秘と言います。

痙攣性便秘は、ストレスや疲労、不規則な生活によって自律神経が乱れることが原因です。

便秘改善には生活習慣を見直す

軽い便秘だったはずが、何もしないでそのままの生活を過ごしているために、便秘が悪化してしまう人がいます。

そんな時に安易に市販の便秘薬に頼ってしまうと、下剤がないと排便できなくなり、気付いたら下剤依存症になってしまうことがあります。

便秘を改善するには、食事や運動、生活リズムなど生活習慣を見直すことが基本です。便秘は下剤に頼るのではなく、便秘の原因となっているものを見直し、改善することが大切です。