直腸瘤とは?
直腸瘤とは、直腸内にポケットのような膨らみができてしまうことを言います。
英語名のレクトシール(rectocele)とも言われ、女性特有の便秘です。
加齢や出産、子宮摘出手術などにより、膣と直腸の間の筋肉の壁が弱くなるのが原因のひとつです。また、排便をするときに無理にいきむと、便の圧力がかかって直腸瘤ができやすくなります。
いきんでもポケット状の部分に便が溜まってしまうので、便が出にくかったり、残便感があります。
女性は男性よりも骨盤が大きく、直腸の前側には膣があり、空間になっているため、
直腸が広がるスペースがあるのです。
男性は直腸の前側には前立腺や周囲組織があるので、直腸はそれ以上広がることができません。
直腸瘤はお産経験のある女性に多く、中にはお産経験のない若い女性でも直腸瘤のある人がいます。
直腸瘤の重症の人は、膣の後側を指で肛門側に押さえながら排便するという人もいます。
直腸瘤の治療や手術
初期で軽度の直腸瘤では、食物繊維や水分などの食事指導と、
生活改善指導、緩下剤の便秘薬が処方されます。
緩下剤で便をやわらかくして、強くいきまなくても便を出しやすくします。
緩下剤は刺激性下剤とは違い、効き目が穏やかで、長期間服用してもくせになりにくい薬です。
便秘薬などでも改善が見られない場合や、重度の直腸瘤では手術になります。
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