生理前・生理中の便秘はなぜ起こる?原因・対策と受診目安

生理前・生理中の便秘の原因・対策・受診目安 便秘について

生理前や生理中に、便が硬くなる、出にくい、お腹が張ると感じる人はいます。月経前症候群(PMS)には便秘・下痢・膨満感などの消化器症状が含まれますが、便通の変化には個人差があり、月経周期だけが原因とは限りません。

この記事の結論

  • 生理前後には便秘、下痢、張りなどが現れることがある
  • 便通と月経の関係は人によって異なり、原因を一つに決めつけない
  • 2~3周期の記録をつけると、対策や受診時の説明に役立つ
  • 強い腹痛や血便などがあれば、月経のせいにせず受診する

生理前・生理中に便秘になることはある?

月経前症候群(PMS)では、便秘や下痢、お腹の張り・ガスなどが現れることがあります。一方で、生理が始まると便が緩くなる人もいれば、便通がほとんど変わらない人もいます。

「毎月、生理の数日前から出にくくなり、生理開始後に戻る」というように一定のパターンがある場合は、月経周期との関連が考えられます。ただし、便秘の原因を月経だけに決めつけないことも大切です。食事量、水分、運動、睡眠、ストレス、服用中の薬なども便通に影響します。

なぜ月経周期で便通が変わるの?

月経周期に伴う体内環境の変化が、消化器症状に関係する可能性があります。ただし、健康な女性を調べた研究では、月経周期の各時期で腸の通過時間に明確な差がなかったとの報告もあります。

そのため、「黄体ホルモンが増えると必ず腸が止まる」といった単純な説明はできません。ホルモンの変化は要因の一つと考えられますが、影響の出方は人それぞれです。

PMSに伴う消化器症状

PMSでは便秘、下痢、張りのほか、食欲の変化や疲労感などが重なることがあります。食事や活動量が普段と変わることで、間接的に便通へ影響する場合もあります。

もともとの便秘やIBSが目立つ場合

もともと便秘がある人や過敏性腸症候群(IBS)の人では、生理前後に症状が目立つことがあります。腹痛と便秘・下痢を繰り返す場合は、過敏性腸症候群(IBS)の解説も参考にしてください。

「何日出ないか」だけで判断しない

便秘では、排便回数だけでなく、便が硬い、強くいきむ、残便感がある、出口で詰まる感じがあるといった症状も確認します。毎日出ていても、つらい症状が続けば便秘の可能性があります。

一方、排便が毎日でなくても、無理なく排便できて苦痛がなければ、直ちに異常とは限りません。詳しくは便秘とは?症状と受診の目安をご覧ください。

まず試したい5つの便秘対策

1.食事を極端に減らさない

食欲に波があっても、食事を抜く日が続くと便の材料が不足します。無理のない範囲で食事のリズムを整え、主食・主菜・副菜を組み合わせます。

2.食物繊維を少しずつ増やす

穀類、豆類、野菜、果物、きのこ、海藻などを組み合わせます。急に大量に増やすとガスや張りが強くなることがあるため、体調を見ながら少量ずつ増やすのが基本です。

具体的な食品は便秘におすすめの食べ物と食物繊維を増やすコツで紹介しています。

3.水分をこまめに取る

食物繊維を増やすときは、水やお茶、汁物なども取ります。必要量は体格、活動量、気候、持病によって異なります。心臓や腎臓の病気などで水分制限がある人は、主治医の指示を優先してください。

4.無理のない範囲で体を動かす

散歩やストレッチなど、体調に合わせた活動を取り入れます。生理痛が強い日に無理をする必要はありません。日常の中で続けられる量から始めましょう。

5.便意を我慢せず、排便時間を確保する

朝食後など便意が起こりやすい時間に、慌てずトイレへ行けるようにします。便意があるときは我慢せず、長時間いきみ続けないようにしましょう。

2~3周期の「便通メモ」をつける

月経との関連を確かめるには、数日分だけでなく2~3周期ほど記録すると傾向を把握しやすくなります。次の項目を、スマートフォンや手帳へ簡単に残します。

  • 生理の開始日と終了日
  • 排便した日と回数
  • 便の硬さ、いきみ、残便感
  • 腹痛、張り、下痢などの症状
  • 食事、水分、睡眠、運動の大きな変化
  • 使用した薬やサプリメント
  • 仕事や学校など日常生活への影響

月経日と便通を同じ記録に残すと、婦人科や消化器内科で症状を説明するときにも役立ちます。

便秘薬を使うときの注意

市販の便秘薬には、便へ水分を集めるものや腸を刺激するものなど複数の種類があります。症状や持病、服用中の薬によって適した選択は異なります。

自己判断で量を増やしたり、刺激性の便秘薬を繰り返し使ったりせず、薬剤師や医師へ相談してください。すでに処方薬を使っている場合も、勝手に中止・変更しないようにします。種類については便秘治療薬を使う前に知っておきたいことも確認してください。

婦人科と消化器内科、どちらを受診する?

相談先の目安 症状の例
婦人科 便通の変化が月経周期と連動する、強い生理痛、月経中の排便痛、骨盤の痛み、経血量の変化などがある
消化器内科・内科 月経時期以外も便秘が続く、腹痛や張りが続く、便秘と下痢を繰り返す、便秘薬が効きにくい

受診先に迷う場合は、かかりつけ医へ相談しても構いません。月経中の排便痛や強い生理痛、骨盤痛などは、子宮内膜症など婦人科の病気でみられることがあります。毎月の症状で生活に支障があるなら、我慢せず相談することが大切です。

早めの受診が必要な症状

次の症状がある場合は、「生理前だから」と様子を見続けず、早めに医療機関へ相談してください。

  • 血便、肛門からの出血
  • 強い、または続く腹痛
  • 便もガスも出ない
  • 嘔吐や発熱
  • 意図しない体重減少
  • これまでと異なる便通の変化が続く

出血が月経によるものか分からない場合も、自己判断せず相談しましょう。

よくある質問

生理が始まると下痢になるのも異常ですか?

生理前後には便秘だけでなく、便が緩くなる人もいます。軽く一時的であれば記録しながら様子を見られますが、強い腹痛、血便、脱水が疑われる状態、生活に支障が出る下痢が続く場合は受診してください。

毎月同じ時期に便秘になります。病院へ行くべきですか?

セルフケアで対処でき、短期間で戻る場合は、まず便通メモで傾向を確認します。ただし、症状が強い、悪化している、日常生活に支障がある場合は相談をおすすめします。

低用量ピルなどの薬が関係することはありますか?

薬の開始後に便通が変わった場合は、処方した医師または薬剤師へ相談してください。薬を自己判断で中止・変更しないようにしましょう。

まとめ

生理前や生理中には、便秘、下痢、お腹の張りなどが現れることがあります。ただし、月経周期による変化には個人差があり、食事、生活習慣、薬、消化器や婦人科の病気など、ほかの要因も考える必要があります。

食事・水分・活動・排便習慣を無理なく整えながら、2~3周期の便通メモをつけてみましょう。強い痛みや血便などがある場合、毎月の症状が生活へ影響する場合は医療機関へ相談してください。

本記事は一般的な情報を提供するもので、診断や治療の代わりではありません。

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